2014年12月アーカイブ

ザリザリしたコンクリートの上を歩くと痛くて仕方ないのでしょう。

また、夏場には、道路の表面は気温より高くなりますが、マシュマロのような彼の足は、路面の熱さをもろに感じて、一瞬で軽いやけど状態になってしまうはずです。

このヨーキイは過保護すぎて話になりませんが、外歩きの多い、元気な子であっても、夏の昼の真っ盛りの舗装道路を散歩させると、足の裏をやけどしてしまうのです。

過保護といえば、やわらかい物ばかり与えていたために、あごの発達が遅れ、かたい物が食べられなくなってしまった犬もいます。

過保護からではなく、飼い主の無知から動物を傷つけることもあります。

高橋ナツコ

もともと備えていた体温の制御機能までも、環境が必要としなければ、能力が低下してしまうのは人間も犬も同じなのです。

私の親友と暮らしているヨークシャー・テリアは、室内ばかりで飼っていたため、道路の上をうまく歩けません。

とくに、夏場は苦手です。

外に連れだしたとたんキャンといって、家に走り込んだこともあります。

それ以来、道路を歩くのをいやがり、親友が犬を抱いて歩くか、専用の買い物かごにいれて外出しています。

外にいる時間が長い犬の足の裏をさわってみると、皮が厚く、硬くなっています。

ところがこのヨーキイの場合は、フニャフニャとやわらかいのです。

高橋ナツコ
熱射病のほかに、寒冷で体温が下がりすぎてしまったときの処理や、凍傷などの緩和もとりあげられています。

獣医に連れていく前に、少しでも症状をやわらげられるように、飼い主にとって必要な知識です。

処置の仕方は、人間が熱射病になったり、凍傷になったときとあまり変わりません。

夏も冬も野外でつないで飼っていた昔の日本人のオーナーなら、これらの症例を見て「外国の犬は体がなまってんじゃないの」などと、悪態をつきそうです。

しかし、狼の本能を残しているとはいっても、犬は野生の動物ではありません。

まして、人間と暮らすようになった狼の子孫たちは、形や色、性格、そして体の機能まで変わっています。

高橋ナツコ
「車に犬を置き去りにするのはやめましょう」というポスターが、イギリスでは初夏から街頭に増え始めます。

夏期、密閉された車に閉じこめられた犬の体温は四三・三度まで上昇し、熱射病で短時間に死んでしまうのです。

事故の発生件数は高いのですが、動物福祉の先進国であるイギリスでも毎年あとを絶ちません。

被害にあった犬たちの飼い主は、自分の愛犬に対して、まちがった過信をしているようです。

夏に車を戸外に置けば、車内の温度が急激に上昇するとは知っていても、「犬は人間よりも逆境に耐えられる動物」だと。

これらの悲しい事故を防ぐために、保護団体のRSPCAが出版した『ドッグ・ケア・マニュアル』には、犬の事故に対する注意点と応急処置を紹介しています。

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ハスキーの特性・・・高橋ナツコ

ハスキーの特性を犬種図鑑で読めば一目瞭然です。

ハスキー犬がわるいのではなく、その特性を勝手に無視して購入した人間のほうこそ問題です。

日本には、なじみが薄いのですが、英国の代表犬であるグレイハウンドも飼う前に"要再考"の犬種のひとつでしょう。

グレイハウンドらしい犬の姿は古代エジプトの壁画にも見つけられます。

それほど、長い歴史を持つ種類です。

賭博好きなイギリス人にとっては、一櫻千金につながる特別な存在です。

彼らを競技場で走らせ、順位を賭けるドッグレースはイギリスで人気第二位のギャンブルになっています。

グレイハウンドは、温厚で、従順。

しつけ次第では素晴らしいコンパニオン・アニマルになるといわれています。

しかし、綱につながれて散歩をしている姿は、しっぽを丸め、情けなく見えます。

高橋ナツコ
あなたが熟年にさしかかっているのでしたら、他の国の高齢者の例を参考にしてみてはどうでしょう。

欧米ではお年寄りが犬と散歩している姿をよく見ます。

話をしてみると、一人暮らしの方が多いようです。

飼い主が高齢の場合は、扱いやすく、あまり運動量を必要としない犬種が好まれています。

イギリスではテリア連れのお年寄りが多いようです。

可憐なヨークシャー・テリアより、よく見かけるのはウエストハイランド・ホワイト・テリアや、ケアーン・テリア、ノーフオック・テリアなど仕事を言いつければすぐにでも働き出す強者タイプです。

とはいえ、人間の年齢や体調がわかるのか、散歩中は飼い主に合わせていたってゆっくりとしたペースを保っています。

高橋ナツコ
本来、知恵があり、体力がある犬種だからこそ、誰がリーダーであるかを教えないと、手に負えなくなること請け合いです。

シーズーやマルチーズなど、家庭犬として生まれるべくして生まれてきた、温厚で、明るいキャラクターの犬が存在するのも事実です。

あなたは、自身の犬に関する知識や生活条件から、適当な「友」を選べばよいのです。

では質問を始めましょう。

まず、あなたの家族構成は?

小さな子どもがいたり、生まれる可能性のある場合は、犬と子どもがともにすごす環境を想定しなくてはなりません。

育児と世話の量もはかりにかける必要があります。

ゴールデン・リトリバー、カバリア・キング・チャールズ・スパニエルなど、もともと子ども好きで、いいあそび相手になる犬種もいるので、飼うときには考慮したいものです。

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すばらしい人生の伴侶になること請け合いの犬種ですが、走り出したら獲物しか目に入らなくなってしまうからです。

飼い主も、まして車も目に入りません。

退職後のレース・ドッグは家庭犬として余生を送る例が多いようですが、元気な盛りの青年犬を持った飼い主は、彼の「何もかも忘れて獲物を追いかける」本能を満足させる努力が必要なのはいうまでもありません。

シェパードやドーベルマンなどは「ワン・マンズ・ドッグ」と呼ばれ、一生一人の飼い主につくすタイプの犬です。

彼らの忠誠心は魅力的です。

自分が飼い主と決めた人のためなら「火の中水の中」ですが、その分優れた訓練のできる飼い主(リーダー)を求めます。

これらの犬種は初心者には不向きだという専門家もいます。

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神経も繊細そう・・・高橋ナツコ

飼い主に言わせると、ビクビクして見えるのは「臆病なせいではなく、恥ずかしがり屋のせい」だそうですが、華奢な腹部同様、神経も繊細そうに見えるのです。

ところが、競走場で走りだしたとたん、同じ犬とは思えないほど、犬(人p")が変わります。

狼の子孫である証拠をまざまざと見せつけられる瞬間です。

トラックで犬たちが追うのは、モーターで走る縫いぐるみのウサギです。

グレイハウンドはロをいっぱいに開き、鍵弓のようにしなう体で、時速一〇〇キロにおよぶスプリンターぶりを披露します。

「世界一の速い犬」がそこにいます。

華麗といえるほどの走りっぷりに魅せられて、スプリンターのオーナーになりたいと思った人は、購入前に、レイシングクラブの会員になるか、自宅の庭に専用のトラックを持つことをすすめます。

高橋ナツコ
聴導犬の仕事とは「来訪者の訪問」、「ピィーピィーというケトルの音でお湯がわいたこと」、「煙報知機のアラーム」、「赤ちゃんの泣き声」などを聴覚障害者に知らせることです。

このアイデアは成功しました。

この事実を知ったアメリカの団体が「聴導犬」の試験的訓練を始め、その成果が欧州に伝えられたのです。

さて、三つのサポート・ドッグたちの歴史を紹介してきましたが、このほかにもメディカル・アラート・ドッグといって、てんかんの発作や心臓の発作を予知したり、知らせる犬もいます。

こうした犬たちの素晴らしい能力を生かす活動は、人が犬を信じるという前提がなくては始まらなかったはずです。

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障害者の中でも、聾唖者はとくに理解されにくいといわれています。

はたからは、その障害が見えにくいからです。

しかし、その数は多く、イギリスでは、一〇〇〇人のうち、二〇〇人が聴覚になんらかの障害を持つといわれています。

これらの聴覚障害者の生活の助けをするのが、聴導犬です。

現在は、盲導犬同様、市民権を得た聴導犬ですが、この活動は個人的な思いつきから始められたのです。

1976年のアメリカ。

聴覚の不自由な娘さんが両親の元を離れ、独立した生活を始めたいといいだしました。

娘を愛する父と母は、娘の願いを叶えたいと思い、いろいろ考えた末、訓練士に、自宅で飼っている犬に聴覚犬トレーニングをするように頼んだのです。

高橋ナツコ