飼い主に言わせると、ビクビクして見えるのは「臆病なせいではなく、恥ずかしがり屋のせい」だそうですが、華奢な腹部同様、神経も繊細そうに見えるのです。
ところが、競走場で走りだしたとたん、同じ犬とは思えないほど、犬(人p")が変わります。
狼の子孫である証拠をまざまざと見せつけられる瞬間です。
トラックで犬たちが追うのは、モーターで走る縫いぐるみのウサギです。
グレイハウンドはロをいっぱいに開き、鍵弓のようにしなう体で、時速一〇〇キロにおよぶスプリンターぶりを披露します。
「世界一の速い犬」がそこにいます。
華麗といえるほどの走りっぷりに魅せられて、スプリンターのオーナーになりたいと思った人は、購入前に、レイシングクラブの会員になるか、自宅の庭に専用のトラックを持つことをすすめます。