熱射病のほかに、寒冷で体温が下がりすぎてしまったときの処理や、凍傷などの緩和もとりあげられています。
獣医に連れていく前に、少しでも症状をやわらげられるように、飼い主にとって必要な知識です。
処置の仕方は、人間が熱射病になったり、凍傷になったときとあまり変わりません。
夏も冬も野外でつないで飼っていた昔の日本人のオーナーなら、これらの症例を見て「外国の犬は体がなまってんじゃないの」などと、悪態をつきそうです。
しかし、狼の本能を残しているとはいっても、犬は野生の動物ではありません。
まして、人間と暮らすようになった狼の子孫たちは、形や色、性格、そして体の機能まで変わっています。
高橋ナツコ