2014年7月アーカイブ

最初のうちは・・・高橋ナツコ

最初のうちはひもの長さいっぱいまで離れないで、ほんの二歩か三歩離れる程度にしますが、その間待っていれば、犬のところにもどって、 「待て。

よし、よし」とほめます。

犬のところにもどったときや、ほめているとき、もし立ち上がった場合は、 「いけない。

座れ」と言って座らせてから、 「待て。

よし、よし」とほめます。

「待て」の練習を終わらせるときは、ほめることをやめて一呼吸おいてから、 「よし」と言って待つことから解放するようにします。

「待て」と言って、対面したまま後ずさりして離れても、じっと待つことができるようになったなら、ひもの長さいっぱいに離れたところからすぐ服従動作を教える

高橋ナツコ

「待て」・・・高橋ナツコ

待つことも、座ることと同じようにとても応用範囲の広い課目ですから、しっかり教えるようにしてください
命令で座ることができるようになったら、待つことを教えます。

「座れ」と言ってすぐ座ったら、 「待て」「待て」
と言って静かに犬に対面しながら後ずさりして、ひもの長さいっぱいまで離れます。

もし、犬が立ち上がったときは、間髪をいれないで「座れ」と言って座らせます。

また、立ち上がって、待っていた地点から少し
でも移動したようなときは、その距離がほんの少しであっても、元のところにもどして座らせます。

そして、「座れ。待て」 「座れ。待て」 「待て」というように、 「座れ」と言いながら、だんだん「待て」を多く言って、待つことを教えます。

高橋ナツコ

こうして、一度に二回か三回くらい練習します。

だんだん慣れてきたら、飼い主のほうから右前肢を持ち上げないで、犬自身が右前肢を上げるように、 「握手」 「握手」と言いながら右前肢にふれたり、軽くポンポンと刺激したりします。

犬が少しでも右前肢を上げたら、それを持って感激的なほめ方をし、握手します。

これを繰り返すと、 「握手」と言えば、すぐ右前肢を差し出すようになります。

注意しなければならないのは、一度「握手」と言ったら、どんな方法をとっても、きちんと最後に握手をしてこの練習を終わらせるということです。

いくら「握手」といっても犬が右前肢を差し出さないからといって、そのままやめてしまったのでは、この訓練をしっかり教えることはできません。

同じことを根気よく繰り返すことで、一つ一つの動作が完成されていくのですから、飼い主のほうからあきらめてしまうのは禁物です。

高橋ナツコ
「握手」というのは、並日通よくいわれている「お手」のことです。

この課目そのものは、あまり実用価値のあるものではないのですが、家庭犬にはよく教えられるものの一つです。

これをしっかり覚えると、家人とだけでなく、訪問客とも握手できるようになりますので、いろいろな人と握手しているうちに、そうすることは親しみをあらわすものだということを知るようになります。

握手は、次のようにして覚えさせるとよいでしょう。

まず、「座れ」と言って座らせます。

座ったなら、「握手」と言って右の前肢を持ち、握手をするように二度、三度上下します。

そして、そのあと、右前肢を持ったまま、その肢をなでたりしてほめてやります。

高橋ナツコ
命令に従ったときは、必ずほめるようにしてください。

人込みの中にいても、忘れずほめなければなりません。

命令語はすべてたとえ、しかるときであっても犬の耳に聞こえるくらいの、できるだけ小さな声で言うようにします。

普段から大きな声で命令していると、犬はそれに慣れてしまって、大声でないと従わないようになってしまうからです。

人通りの激しいところで犬を座らせる必要が生じたとき、大声で「座れ」と言ったらどうなるでしょう。

犬はそれで言うことを聞いても、周りの人はびっくりしてしまいます。

高橋ナツコ
「座れ」で座ることを覚えたら、これまでのような部屋の中や庭だけに限らず、路上、公園、グラウンド、人込みの中など、いろいろな場所で練習を重ねましよう。

どんな場所であろうと、一度の「座れ」で座るようにしなければなりません。

一度で座らないときは、腰を打ったり、ひもでチョークしたりしてしかります。

他人の前だからといって、しかることができないのでは困ります。

どんなところでも座らせるためには、 「座れ」で座らないとき、座るように仕向けなければなりません。

心身を休めるために公園に行き、ベンチに座っても、そばで犬がウロウロ動き回っていたのではとても落ち着いて休むことはできないでしょう。

高橋ナツコ
犬は、飼い主にそのように言われて初めて座ることから解放されるので、解放のための「よし」
も、一つの課目として教えなければなりません。

それには、 「よし」と言ってひもを引いて立たせ、飼い主も一諸になって外を走ったりします。

しばらくの間遊んだら、再び「座れ」と命じて
座らせるのですが、遊んだすぐあとなので、一声で座らない場合もあります。

そのときは、 「いけない」としかって犬の腰をポンと打ち、 「座れ」と言います。

座ったらほめてやり、それから少し間をおいて「よし」と言って解放します。

高橋ナツコ

座ったなら、すぐ「よし、よし」「座れ」と感激的にほめて、 「おまえが座ったので、私もうれしい」という気持ちを犬に伝えるようにします。

飼い主は、ほめることを決して忘れてはなりません。

ときによって、 「座れ」で座っても、飼い主に感激的にほめられると、犬は喜んで立ち上がってしまうことがあります。

そのときは、立ち上がったことを「いけない」
としかり、 「座れ」と言って、また腰を押して座らせます。

座ったらすぐほめますが、今度は前のような感激的なほめ方でなく、静かなほめ方をします。

そして、 「よし」とか「立て」と言われるまで座っているようにさせます。

高橋ナツコ

最初は食事の時間を利用して教えても、徐々に食事を切り離して覚えさせるようにしなければなりません。

それには、座ってから「よし、よし。

座れ」と言って食事を与えるまでの時間をだんだん長くして、五秒か六秒くらい食器の置かれるのを座ったまま待つことができるようになったら、食事時間の前に、食器を持たないで「座れ」の練習をします。

まず、首輪にひもをつけて「座れ」と言います。

これまでの練習で犬は、 「座れ」を言われたときどんな姿勢をすればよいか知っているわけですが、食事と結びつけて覚えているので、食器を持っていないと座りません。

そこで、犬の腰の部分を押し、ひもを上げるようにして座らせます。

高橋ナツコ
飼い主は食器を持ち、それを犬の頭の上に持っていきながら、 「座れ」 「座れ」と言います。

犬は食べ物が欲しいので、食器を見上げているうち自然に座ります。

座ったら、すぐ食器を置いて食べさせます。

食事のとき「座れ」と言って座るようになったら、それまではすぐ食器を置いて食べさせていましたが、 「座れ」 「よし、よし」とほめて、少しの間座ったままの姿勢にさせておき、それから食事を与えるようにします。

もし、食事を与える前に立ち上がってしまったときは、もう一度「座れ」と言って座らせなければなりません。

途中で立ち上がったのに食事を与えたのでは、「座れ」がなんであるか、犬がわからなくなるからです。

高橋ナツコ