こうして、一度に二回か三回くらい練習します。
だんだん慣れてきたら、飼い主のほうから右前肢を持ち上げないで、犬自身が右前肢を上げるように、 「握手」 「握手」と言いながら右前肢にふれたり、軽くポンポンと刺激したりします。
犬が少しでも右前肢を上げたら、それを持って感激的なほめ方をし、握手します。
これを繰り返すと、 「握手」と言えば、すぐ右前肢を差し出すようになります。
注意しなければならないのは、一度「握手」と言ったら、どんな方法をとっても、きちんと最後に握手をしてこの練習を終わらせるということです。
いくら「握手」といっても犬が右前肢を差し出さないからといって、そのままやめてしまったのでは、この訓練をしっかり教えることはできません。
同じことを根気よく繰り返すことで、一つ一つの動作が完成されていくのですから、飼い主のほうからあきらめてしまうのは禁物です。
高橋ナツコ