訓練で犬を左側につかせるようになったのは、猟などの場合、右手に武器を持つ必要があったからといわれています。
現在でも右利きの人には、右手がフリーになっていたほうが何かと便利ですよね。
でも、必ずしもいつも犬が左側でなければいけないわけではありません。
右か左かよりも、車道では「人が車側を歩く」ことを原則とすべきです。
つまり、道の右側を歩くときは、犬を右側につけて歩きます。
臨機応変に、左右どちらの側でも人の横について歩けるように練習しておくといいでしょう。
こうしておけば、犬と車が接触す
る事故も防げますし、他の犬とすれ違うときも犬を道路の端に寄せておき、飼い主が間に入ることで無用なケンカも防げます。
また、道ですれ違う人には犬が怖い人もいますので、相手にも配慮することができます。
訓練での決まりごとは、ひとつのスタイル。
杓子定規に守るよりも実際に生活する場に即した、より安全で合理的な形に変えていってかまいません。
何より訓練は、犬と人とがいい関係を持ち、安全に暮らすための手段なのですから。
高橋ナツコ