2016年8月アーカイブ

消極的な強制法は、飛びっいてきたときに犬の前足を握り、そのままの状態で前方(犬から見れば後方)へ歩きます。

この二本足での後ろ歩きは犬にとってかなりの苦痛ですから、数歩も歩くと、っかんでいる前足を放してほしいという態度を見せます。

そのとき手を放して、しゃがんでから愛撫をします。

同じように飛びついてきたときに、前足を両手で強く握りしめたり、あるいは前足を軽く握ったまま、犬の後ろ足を靴で踏んづけたりすると、犬は痛さから前足を下ろすものです。

このような方法をくり返しますと、飛びつくと痛みを味わうことを知って、飛びっかなくなります。

しかし、これは犬の主人に対する愛情表現をなおすしつけとなりますから、最後には、必ずしゃがんで犬を愛撫してやり、その欲求にこたえてやらねばなりません。

高橋ナツコ
犬のほうから飛びついてこようとしたときには、すかさずしゃがんで愛撫し、間に合わず飛びっかれてしまったならば、犬の前足を下ろしてから愛撫を与えるようにすると、犬は必ず座ってからでないと主人は愛撫をしてくれないのだと悟ります。

これらを、子犬のうちから習慣化していけばいいのですが、実際は、犬に接する家族全員がそのような態度をとらねばならないので、なかなかやっかいなごどです。

あるいは犬舎をお持ちの方は、その床を高くして、犬が前足を金網に置いて立ち上がらなくとも、外の人間の目と犬の目の高さが合うように工夫したり、また犬が立ち上がったときに、ちょうど目の高さになる部分を板で囲うと、犬は立ち上がっても何も見えないので、飛び上がる習慣が少なくなります。

以上の方法と同時に、犬の思慕心を傷つけない程度に、消極的な強制を与えれば、このしつけは完全です。

高橋ナツコ

犬は、非常にうれしいことがあると、それを体で表現するために、なかには勢いあまって、飼い主に飛びついてくるものもいます。

これは、犬が自分の目を主人の目に近づけたいとか、主人の体臭を十分に味わい、優しく愛撫をうけたいといった気持ちからです。

しかし、飼い主が平服のときはともかく、訪問着や盛装しているときに飛びっかれるのは困りもので、まして雨の日に泥足などでやられてはたまったものではありません。

が、これを頭ごなしにしかりつけるのは、犬が示す親愛の情や信頼への裏切り行為ともなり、避けたほうがいいでしょう。

しかることなく、飛びっかせないようにすることができるならば、それにこしたことはないのです。

それには子犬のころから、愛撫をするときは必ずしゃがんで、犬が飛び上がらなくとも十分に主人の犬の後足を踏んでもよい。

体に接することができるようにしてやることです。

高橋ナツコ

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