犬は、非常にうれしいことがあると、それを体で表現するために、なかには勢いあまって、飼い主に飛びついてくるものもいます。
これは、犬が自分の目を主人の目に近づけたいとか、主人の体臭を十分に味わい、優しく愛撫をうけたいといった気持ちからです。
しかし、飼い主が平服のときはともかく、訪問着や盛装しているときに飛びっかれるのは困りもので、まして雨の日に泥足などでやられてはたまったものではありません。
が、これを頭ごなしにしかりつけるのは、犬が示す親愛の情や信頼への裏切り行為ともなり、避けたほうがいいでしょう。
しかることなく、飛びっかせないようにすることができるならば、それにこしたことはないのです。
それには子犬のころから、愛撫をするときは必ずしゃがんで、犬が飛び上がらなくとも十分に主人の犬の後足を踏んでもよい。
体に接することができるようにしてやることです。
高橋ナツコ