2016年6月アーカイブ

犬と仲よく生活するには

犬は家畜として、長い年月を人間と生活をともにしてきている動物です。

しかし、その特性そのものは、野生時代の習性をそのまま、もち続けているのです。

自分または自分たちの領域に入ってくるものを、鋭い5感をもってきびしく警戒し、敵を見ると敢然と立ち向かう闘志などは、その最たるものです。

要するに、犬はこの人間には遠く及ばない5感、つまり視・聴・嗅・味・触の感覚があるからこそ、家畜の中では最も厚い信用を受け、人間社会に古くからとけ込んでいるわけです。

この特性に目をつけたロシアの生物学者、パブロフ博7が、犬を実験動物に使って、条件反射の研究に役立てたことは有名です。

このように、犬は人間社会の科学方面にもずいぶん寄与しているのです。

1957年には、ソ連のスプートニク第2号に乗せられた2頭のライカ犬は、地球を一7回も回って、いろいろ貴重なデータをもち帰りました。

以来、人間にかわいがちれるのみならず、尊敬されているワンくんです。

犬をよく理解し、犬と仲よく生活するためにも、犬のいろいろな能力や習性を知っておくことは大切なことです。

高橋ナツコ
愛犬家の中には、何匹も犬を飼った経験から、しろうとなりに犬の病気を判断してかってに結論を出してしまうケースが見られます。
そして、病気に対して自分と考えが異なる場合は、獣医師の判断を無視してしまうことがありますが、これは犬にとってたいへん不幸なことです。

もしこれが人間の子供だったら、親が医師の指示を無視してかってに治療法を変えるようなケースはありえないでしょう。

ところで、よい獣医師とは、どんな人のことをいうのでしょうか。

(1)犬の飼い方、しつけを、犬の一生を考えながら、熱心に教え、相談に乗ってくれる人。

(2)病気予防についてよく教えてくれる人。

(3)病気で病院に連れて行ったとき、ふだんの生活や状態や事情をたずねて、病気の原因や現在の状 態、治療法をていねいに説明し、生活上の注意を説明してくれる人。

(4)検便や、血液などの検査をしてくれ、フィラリア症予防の薬を与える前に血液検査をしてくれる人。

(5)必要なワクチンを打っていないときや、期限が切れていたらすぐにすすめてくれる人。

(6)病院内が清潔に保たれ、整理整頓が行き届いていること。

(7)診察室の室温が寒すぎず、暑すぎないこと。

(8)動物の声がうるさくなく、病院内がある程度静かなこと。

(9)治療費の明細を説明してくれ、必要なら費用について相談に乗ってくれる人。

(10)動物に話しかけながら、やさしく扱う人。

こうした条件を満たした獣医師で、しかも飼い主と十分にコミュニケーションがはかれる人を選ぶのがポイントといえましょう。

高橋ナツコ
病名がわかって治療法を決めるまでには、血液検査、尿検査などの結果や、さまざまな情報が必要です。

情報が多いほど的確な診断と治療ができるものです。

中でもたいせつなのは、獣医師が犬の体全体をさわってチェックすることなのですが、そんなとき、他人が犬を連れて行っても、診察台に犬をのせられないケースがあります。

、その犬が本来はとてもおだやかでよい性格であっても、しつけが十分でないと獣医師ですらふれられないこともあります。

こうなると診察もラフになり、せっかく病院へ連れて行っても、その目的が半減することすらあります。

こうしたことを防ぐためには、やはり飼い主が責任を持って病院へ連れて行くべきでしょう。

なお、犬の病気やけがは、軽い切り傷程度なら自然に治りますが、それ以外は獣医師の治療を受けない限り、よくなることはないと心得てください。

高橋ナツコ