愛犬家の中には、何匹も犬を飼った経験から、しろうとなりに犬の病気を判断してかってに結論を出してしまうケースが見られます。
そして、病気に対して自分と考えが異なる場合は、獣医師の判断を無視してしまうことがありますが、これは犬にとってたいへん不幸なことです。
もしこれが人間の子供だったら、親が医師の指示を無視してかってに治療法を変えるようなケースはありえないでしょう。
ところで、よい獣医師とは、どんな人のことをいうのでしょうか。
(1)犬の飼い方、しつけを、犬の一生を考えながら、熱心に教え、相談に乗ってくれる人。
(2)病気予防についてよく教えてくれる人。
(3)病気で病院に連れて行ったとき、ふだんの生活や状態や事情をたずねて、病気の原因や現在の状 態、治療法をていねいに説明し、生活上の注意を説明してくれる人。
(4)検便や、血液などの検査をしてくれ、フィラリア症予防の薬を与える前に血液検査をしてくれる人。
(5)必要なワクチンを打っていないときや、期限が切れていたらすぐにすすめてくれる人。
(6)病院内が清潔に保たれ、整理整頓が行き届いていること。
(7)診察室の室温が寒すぎず、暑すぎないこと。
(8)動物の声がうるさくなく、病院内がある程度静かなこと。
(9)治療費の明細を説明してくれ、必要なら費用について相談に乗ってくれる人。
(10)動物に話しかけながら、やさしく扱う人。
こうした条件を満たした獣医師で、しかも飼い主と十分にコミュニケーションがはかれる人を選ぶのがポイントといえましょう。
高橋ナツコ