老犬だからとか、凶暴すぎるといった理由で殺されることはありません。
病気であまりにも苦しい状況にある場合のみ安楽死させます。
毎月二〇頭あまりが収容され、その半分が引き取られていきます。
新しい飼い主が見つからなかった場合も、死ぬまでめんどうをみてもらえることになるのです。
犬が吠え続けているおりの中に、おそるおそるカメラマンが入ったとたんでした。
犬たちがお腹をだして体をあずけてきたのです。
吠えていたのは、「なでてよ。さわってよ」
の意味だったのです。
スタッフのやさしさに、どの子も、今までの苦しい環境や人間からのひどい仕うちも忘れ、見知らぬ人にも甘える「人間好き」の犬に生まれ変わっていたのでした。
高橋ナツコ