屋外犬は、以上の運動によって、絶えず伸びるツメも適当に摩滅してしまうのでよいのですが、運動量の少ない室内犬は、処置をしてやらないと、伸び過ぎたツメが引っかかり、人間でいう生ヅメをはがしたり、転んだり、また引っかけた物を傷つけたりして不都合です。
室内犬は、歩けなくなるほどツメがのびることがあるので、ツメ切りは絶対必要です。
なお、伸び過ぎたツメが内側に丸くなって曲がり、足の裏にささって、満足に歩けなくなる場合もあります。
さて、ツメ切りは、犬にとってかなりいやなことらしいので、これも子犬のころからしつけ、習慣づけなければなりません。
いやがって、反抗的な態度を見せたりするときは、容赦なく「イケナイ!」と強くしかり、程度によっては体罰を加えます。
おとなしく応じたときは、「ヨシヨシ」となでてやります。
ツメ切りは、犬専用の物があります。
血管や神経の通っている所を切らないように十分注意して、先端を2、3ミリ切り、あとをやすりで丸くしておきます。
高橋ナツコ