母犬が狩りに出かけて獲物をしとめ、巣で待つ子犬にエサを与えるとき、母犬は獲物をそのまま直接子犬に与えることはありません。
そんなことをすると巣に運んでいる間に、他の動物に横取りされる危険があるからです。
では、どのようにして母犬は子犬にエサを与えるのでしょうか?
母犬は、獲物をしとめると、子犬の分まで食べ、巣に戻ります。
子犬は母犬の口をぺ口ぺ口と舐め、母犬はその刺激でエサを吐き出し、子犬たちに与えるのです。
だから、犬が口をペロペロと舐めるのは、「ごはんちょうだい!」の意味。
決して愛情表現ではありません。
ここで、子犬がペロペロと口を舐めてくるのを、「よしよし」となでてしたいようにさせていると、飼い主がエサを吐き出さなくても習慣化してしまうのです。
高橋ナツコ