2016年10月アーカイブ

犬は、子供のない夫婦、または独り暮らしのお年寄りたちの慰みに飼われる場合もありますが、一般には子供が親にせがんで、家族に迎え入れる例が多いようです。

多くは、「ぼくが〈わたしが〉いっさい面倒をみますから、ぜひ飼わせて...」

「きっとね...」という約束で、子犬を買うなり、もらうなりしてくるのですが、この約束は間もなく、子供の方から破られてしまいます。

最初から親をだますつもりはなかったでしょうが、たいていの子供は、朝夕の散歩に連れて行くことすら、満足にできなくなってしまうのです。

子供には、犬を飼いたいというごく単純な欲求と、一日として欠かせない生き物の面倒とのギャップがわからないので、無理もありませんが...。

ではその後、飼い犬の面倒は誰がみるかというと、一般には、家にいる時間の最も多い主婦の肩にかかってきます。

AGFの資料によっても、犬の世話は、主婦72%となっています。

主婦は、それでなくても日常の家事で大忙しです。

犬を飼うにはまず主婦の、もう一人家族が増えるつもりの覚悟が必要です。

同時に家族全員が犬の世話まで主婦にさせない自覚をもたなければなりません。

高橋ナツコ

優れた犬の聴覚

犬の聴覚は、人間のそれよりすぐれています。

耳の立っている犬種と、寝ている犬種とでは多少の相違があるでしょうが、だいたい同じ高さの音であれば、人間の四倍も遠い所にいても聞き取れるということです。

さらにかすかな音に対しては、人間の16倍もすぐれた聴力を備えているそうです。

人間に聞き取れる音波は、せいぜい20キロサイクルまでですが、犬には120キロサイクル以上の超音波が聞こえることが、学者の実験で明らかにされています。

この鋭敏な聴覚は、眠っているときでも働いているので、犬に限って寝首をかかれることはありません。

人間が番をしてもらって、安心なことがよくわかります。

視力は劣っていて、100メートル離れると、主人か誰かわからなくなります。

動いているものには敏感に反応しますが、何百メートルも離れてしまうとそれも無理。

色彩感覚も、きわめて鈍いことが実験されています。

ただし、方向感覚は正確です。

時間を感じる能力もあります。

高橋ナツコ
犬にがまんを教えてしつけてあれば心配いりませんが、そうでないとパニックに陥って病気になったり、他人に危害を加える可能性も考えられます。

先進諸国の中で、日本だけが犬のしつけをしないことを許している国であることをご存じでしょうか。

アメリカやヨーロッパでは、犬が問題行動を起こすようなことがあれば、飼い主が非難されます。

つまり、あなたの犬がパニックになり、空港で大騒ぎになると、飼い主のあなたの責任が問われることを覚悟しなければならないということです。

できれば出発するまで、ケージや車での移動、他人や他の動物などにならすようにしましょう。

ただしあせってはいけません。

ケージにならすときは、初めは入るだけ......、と少しずつならし、うまくできたらオーバーなまでにほめてやります。

車の移動も同様で、最終的にはケージに閉じ込めて空港まで運べるよう、少しずつならしてやります。

高橋ナツコ

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